WALL-E

「遅ればせながら観ました」シリーズ。

ここんとこピクサー作品を順次観てるようなカンジなんだけど、やっぱスゲーわ、ピクサー。怖い。

まず、冒頭のディストピア描写が秀逸。アレ、ウォーリーがロボだからかろうじて精神の均衡保つこと出来たけど…主人公が人間だったら発狂してたと思う。廃墟の世界のなか一人ぼっちで延々とゴミ処理するって…怖すぎるよ!!ってこの恐怖感、第1パートに終始漂ってて、イヴァ閉鎖〜航海でもビンビンきちゃいました。「おいおい…どんだけ待たせんだよ…。おいおい…どんだけ宇宙彷徨わせるんだよ…。」って。マヂ怖すぎます。本当ピクサーって、毎度毎度ダークサイドの描写容赦ないですよね。最高すぎます。


ようは「火の鳥」のなんとか編となんとか編のクロスオーバーですな。
(なんとか編は失念)


なんて思ってたら、第2パートも形を変えたディストピアを描いているんですよね。
あれさ、ポップに描いてるけど「ターミネーター」の未来社会ですよね。自我を失った人間がマシンに管理される社会。

まー、それがそんなこんなあってです、『2001年オマージュおしゃれだなー。やっぱ反逆するロボは赤目のサイクロプスだよなー』なんて展開が待ってるわけですが、そしたらまさかの「ツァラトゥストラ」!! で、まさかのオレ涙!!つか、よくよく考えたら『2001年オマージュ』って細部だけの話じゃなくって、この物語のなかに『2001年』組み込まれてんですよね。

我々が、超文明が残したモノリス接触出来る文明を手に入れたとき、スターチャイルドへの道が開かれる

って…全く一緒じゃん。すごいな…。


あ、ウォーリーが動かなくなっちゃったイヴァの手の部分を強引に開こうとして挟まっちゃうとことか超好き。
あと、「ウォーリーの宇宙一人旅」と「ウォーリーとイヴァのランデブー」の対比とかカンペキすぎて死ぬ。
というわけで点数はつけられません。素晴らしすぎるので。