英国王のスピーチ

具体的な内容書いてるから注意ね。注意。



音楽の抜き差しがアレだったり、伏線がアレだったり、ちょっとワチャワチャしてるとこありましたが良かったです。大変良質のコメディー映画。体感時間は長かったけどそれが別段不快ではないという不思議体験。


というか、ああいうシニカルでウィットに富んだ会話に対する憧れ!!!
(あと、スーツの質感!!!)

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ワタクシが足を運んだ回は、英国愛溢れる皮肉屋のババアが大挙してたのでしょうか、劇場内は基本「爆笑に次ぐ爆笑」でした。これって、もしかしたら「当たり」の回だったかもしれません。というのは、たまたま同日、別の回でみられた知人がおりまして、その方に劇場内のリアクションっぷりを伺いましたところ「感動を求めてやってきたお客さんで埋め尽くされていたのでしょうか、とても笑える雰囲気はありませんでした (し、実際ほとんど笑い声もあがらなかった)」とのこと。沢山の美しいババアどもが、さぞかし真珠のような涙をポロポロ流されていたことでしょう。


それは勿体ないよなあ。


ちなみに、ワタクシの観た回、皮肉屋のババアどもがとくに大爆笑してたシーンがありまして、それは、


「ファックファックファックシーット!」
「……っておい!!玉座!!」


の2つ。この2つんところで「ギャハハハ!ヒー!!」ととても品の良い笑い声をあげてらっしゃいました。


この2点って完全に共通のロジックあるわけじゃないですか。
チーム全体が右サイドに寄っかかって展開してたと思ったら、突然、左サイドにボール放り込んでピッチをワイドに使ってきた!!視野が広い!!おおお!!ってなるじゃないですか。それよ、それ。
「泣く気満々で映画見にいって、結果泣く」それはそれでイイけどさ、そのバイアスが強くかかりすぎちゃうと損しそうよね。注意注意。ちなみにワタクシ、先の「ファックファックシット」シーンで笑いながらも泣いてしまいました。堪らんかったぞ(もう一個笑いながら泣いたのは「wの発音出来てなかったね」んとこ。堪らんかったぞ。コンプレックス−に限らず「負」の感情を想起させる数多のモノ−を克服するのってさ、その対象を追い出して消去することじゃないんだよね。自分のモノとして取り込むことが大事なんだよね)。

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あ。ちなみに。ワタクシは「面白いなー」と思ったけど、ババアどもは完全スルーした場面などもありまして、それはどこかっつうと、ジョージ6世が、人目をはばからずオイオイ泣く兄をみて「みっともない…!」と叱責して云々---ってところ。
これ、ロジック的には上述のと近く思えるんだけど---ババアどもはスルー。ま、完全なる王室いじりでは無いよね。もっと普遍的な「笑い」かもしれませんね……ってじゃあ笑えよ!
なんて、心にもない太字テンションで叱責してみましたが、いやまあ「笑い」のロジックを考察してみるのも面白いね。あのくだり、ようは一旦場面が切り替わってしまうと、泣きの場面がフリとして機能せず「それはそれ」として閉じてしまうんですね。だからさ、全く同じ会話をよ、場面変えずに展開してたらババアども爆笑してたと思うんだな。わからんけど。


あと全体像として「国家というものはなかなかにナンセンスなものよのう。現代人は『我々は近代市民!昔の人は土人!』なんてカンジでエラソーなツラしておるが、結局やっておることは太古の昔から変わらぬものかもしれぬのう」と思っちゃったりなんかしました。


しかし「お笑い」っていうのは大変なモンですね。世界の成り立ちを学ぶことも必要だし、それに対する鋭い観察眼も必要だし、さらにさらに稲妻の如き反射神経も必要だし、とてもボクには真似できません。すごいなーお笑いを追求してる人たち。

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あ。そうそう。字幕が良かったなあ。


「ちんぽ」


が踊ってたなあ。


titsはアレでしたけど。「オッパイ」はちょっとカワいくね?
「ボイン!」とかどうかな。
「デカパイ!」とか。
スイカップ!」はアレかー。
あ。「熟れ巨乳!!!」とかどうかな。
ロイヤルファミリーによる「熟れ巨乳!!!」。


これ、下衆ければ下衆いほど泣けたりするから困ったもんです。