ぼくのかんがえた「どらごん・たつーのおんな」じっちゃんの名にかけて!!編 ―「ドラゴン・タトゥーの女」―

感想というか妄想というかネタバレというかなんというか。観る予定がある方は読まないほうがイイんですかね。自分でもわからんです。本当にわからん。


D県T郡G村。瀬戸内海と日本海の中間に位置するその集落は、緯度のわりに降雪量が多く、冬の間には幾度となく陸の孤島と化すことがある。某月某日、金田一少年と美雪は、G村に暮らす番場辺次郎から人探しの依頼を受け、その村に足を踏み入れた。
番場辺次郎。「VVV製薬」元会長。日本国内にとどまらず世界にその名を轟かせる大企業の創始者。「VVV製薬」の歴史は番場辺次郎の父がG村で営んでいた薬屋から始まる。しかし、今現在そのことを知る者は少ない――

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「今回の事件って変な事件だったよな」
「そうね。金田一君が現場にいたのにも関わらず死人でなかったし」
「出てるよ!」
「なんで怒んのよー。ま、そうなのよね。死人でてるよね。ワタシ達の目の前で『被害者が!!』ってのが無かったから忘れてたわ。でもさ、今時、731部隊をテーマにした話って無くない?ムーとかそういうのみたい」
「バカいうなよ。731部隊が存在したのは事実だし、そこでの研究が厚生省の地位確立に貢献したのも間違いないよ。近過去でも、その系譜にあるんじゃないの?と思える事件あるような気がするしさ、なんつーかな、そういうのってさ、形を変えて根強く残ってるもんなんだよ」
「ふーん」
「なにその気のない返事」
金田一君がいうとアレっぽい史観に聞こえるなーと思って。でもさ、さすがに猫ちゃんが青酸化合物飲んで泡ふいたとことかベタだなーと思わなかった?」
「そこがいいんじゃない!!むしろオレはこういう事件に触れるとさ、メチャメチャ売れてる小説ってのはやっぱ世界中どこでもこんなカンジなんだなーって安心するよ。実際面白いしさ。高尚ななにかだと思うからガッカリするんだよ
「へー。そんなもんなんだね。ところでさ、金田一君、村ん中いろいろ回った?建物オシャレだったよね」
「うーん。ま、そうだったね」
「全然みてないでしょー。んと野暮天なんだから。すんごいオシャレなとこ沢山あったよ。とくにワタシが気に入ったのはあの地下のキッチン。あそこステキだなーと思っちゃった。ああいう土間があるキッチンって憧れない?」
「土間ってなんだよ……隠喩が過ぎて何を形容してんのか全然わかんねーよ……つか、キッチンじゃなくって屠殺場のことね。いやまあさ、フツーああいうとこってさ、臓物の匂いっつうか脂の匂いっつうか、とにかくその手のなんともいえねー匂いがビンビン漂っててもおかしくないんだよね。でもさ、あの部屋チョーきれいだったよね。無味無臭ってカンジ。それがさ、オカルトと科学の融合ってカンジがしてスゲーいいなーとは思ったよ」
「ふーん。なんか賢ぶってない?あ、そういえばさ、金田一君、今回の犯人すぐわかったの?」
「じつはさ、あんまそういうの意識してなかったっつーか。序盤、なんだかおかしかったし」
「なんのこと?」
「カット割りがなんか変だったんだよ。これなにかの伏線なのかなあ?と思うことしばしばでさ。具体的にどこがっていわれるとパッと出ないんだけど」
「ふーん。わかるようなわかんないような」
「まーそうだったんだよ。でもさ、途中からそのへんあんまし意識しなくなったんだよな。最後まで変なカンジだったのかな。どうなんだろうね。もう一度確認したいかなーと思ってるね、正直」
「なんだかそういうのって金田一君ぽくないね。再確認とかさ。金田一君ってさ、いきなし『閃いた!』つって一気に事件解決するカンジじゃん。あれ、ホント突然閃いてんの?傍目でみてると全然リアリティないんだけど。この際いうけどさ、犯人探すのってさ、やっぱ地道な作業が大事なんじゃないのかなーっていっっつも思ってたんだよね。資料を沢山集めてさ、それを何度も何度も分析してさ、それで少しずつ光明がみえてくるもんなんじゃないのかな?少なくとも、私はそういう地道な作業してる男性の姿ってチョーかっこいいなーって思うけど」
「………」
「あとさ、ついでだから言っとくけど、金田一君、後ろ髪伸ばしてくくってんのマヂなんなの?はっきりいって、それチョーヲタ臭よ。どーーしても後ろ髪伸ばしたいんならしょうがないけどさ、例えばだよ、おんなじ伸ばすにしても、ソフトモヒカンみたいなカンジにしたら結構印象変わると思うんだけどな。ファッションって大事だよ。それだけでさ、中身一緒っぽくても随分イイカンジにみえてテンションあがるもんだよ」
「………」